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2021年 コロナ禍での成人式 

新成人を迎えた方々おめでとうございます。
大きく世界や社会、それに伴う経済をも変化する中での成人としての出発の年は
新社会人にとって、受動的な社会への自分の身の置きようから自分で考え動く能動的な在りようへと
本格的にシフトする最初の新成人となるのではないかと期待しております。

久住でも今年の成人式に合わせて振袖を誂えさせていただきました新成人がいらっしゃいます。
彼女はまさに能動的に動かれるお方でしたので、お誂えしがいのある
とてもオリジナルな振袖をさせていただきましたのでご紹介させていただきます。

彼女の振袖のご希望は
・袖にデザインのないすっきりとしたもの
・お選びになった文様に一部彼女の希望へと変更
というのがメインでございました。

お選びになった文様が江戸時代の小袖の文様でした。
着物の裾側にデザインされている褄模様として干支の十二支が上前から描かれたものでした。
干支模様をベースとして彼女の希望は
・彼女の干支である蛇さんを可愛らしく、また上前に配置すること。
・龍を千と千尋に出てくるようなクールな龍に描くこと
・干支に入っていない飼い猫3匹をどこかにいれてほしい
というのが大きな変更点でした。

そこで久住でご提案させていただいたのが
十二支の文様を褄模様のまま干支の配置もバランスよく希望通りにデザインを変えました。
また飼い猫3匹を表地ではなく、
歩くときにチラチラと裏が見える上前の八掛に2匹
そして座ったり、立ったりした際にまれに裏返ってしまう胴裏の中心下に1匹と
それぞれの猫ちゃんの特徴を伺って絵におこし、デザインさせていただきました。
着物をお召しになられた際に見た印象として帯から上が寂しく感じられるため
3つ紋を配置させていただいたのですが、
その家紋を本来の紋よりは大きめにし、色を付けた飾り紋で提案させていただきました。
お袖は仕立て替えで訪問着にしてそのまま長くお召しになれるようにあえて無地にさせていただき
その分生地自体についている模様(地紋)にこだわり
生地選びにもお客様に提案し一緒に選んで進めていく事にしました。

もともと海外での時間が長いお育ちの彼女でしたので
日本人としての民族衣装に干支というデザインを施したことにとても未来を感じさせる振袖で
私といたしましても、わくわくするお誂えでした。


なかなか手元に置くことが少なくなった分、
その欲しい1着を一緒に作っていくという作業は
私どもといたしましてもとても身の引き締まる思いで承らせていただいております。
せっかくですので、その一着が手元に届くまでの
お客様、職人含め関わる方々で楽しみなら進めていけたらという思いでさせていただいております。
正直、職人さんとのやり取りは大変ではありますが、
でもそのやり取りも含めてご相談から、制作、そして出来上がり、お渡しと…やはりとても楽しいものです。